妄想する頭 思考する手
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スマートスキン (いわゆるマルチタッチインターフェイス) を発明した筆者が、妄想を出発点にしてアイデアを実現していく方法について説明 妄想 → 言語化 → 試行錯誤 (ピボットなども含む)
新しいアイデアが生まれやすい環境についても
内容メモ
妄想しているときには、それが新しい発想だとは思ってないことも多い → 妄想から新しいことを生み出すにはコツがいる
頭の中の妄想を手で思考する
序章 妄想とは何か
イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない 課題解決型の真面目なやり方だけでは予測不能な未来に対するイノベーションは起こせない
1 章 妄想から始める
ふつうの考えは面白くもないし新しくもない
その先の世界を妄想 : 脳と脳が繋がってネットワークを形成
天使度 (発想の大胆さ) と悪魔度 (技術の高さ)
2 章 言語化は最強の思考ツール
チームで取り組むためには他人に妄想を伝える必要
本人も妄想についてはっきりとわかっていないことも
「やりたいこと = クレーム」 を 1 行で
料理と同じく素材が大事 → クレームが重要
素材の良し悪しをはかるために、あらすじを書く
決着をつけるための最短パスを考える
早ければ早いほど多くのアイデアを試せる
3 章 アイデアは 「既知 × 既知」
好きなものを複数組み合わせて妄想の幅を広げる
既知と既知の組み合わせ
良いアイデアより、その場でウケるアイデアが出されがち
多数決や合議制でアイデアを決めることはできない
アイデアは尖ったものだから
孤独なプロセスが必要
アイデアの責任を負うのは、それを思いついた個人であるべき
どこかで責任を負う個人の孤独なプロセスを入れるならブレストも効果はある
集団での議論はインプットを増やすことに向く
みんなが知らなさそうなことを共有する、など
自分の既知と誰かの既知をかけ合わせる
4 章 試行錯誤は神との対話
同じアイデアを他の人が出せたとしても、乗り越えられるのは自分しかいないかもしれない
1 回やってみて失敗するぐらいのほうがやりがいのあるアイデア
失敗は課題の構造を明らかにするプロセス
人は失敗を嫌う
手を動かし続ける才能
失敗を繰り返しながら手を動かし続けるのは神との対話
手を動かしながら神に 「こうですか? それともこうですか?」 と問い続けていると、ひらめきを与えてくれる
5 章 ピボットが生む意外性
自分のアイデアは可愛く思えるので、うまくいかなくても諦めにくい
アイデアを完全に捨てるのが惜しいなら眠らせる手もある
プリンターのセンサー技術をピボットして光学マウスに プリンターのセンサーは解像度を落として高速に
そもそもの目的を忘れないように
椅子の形にとらわれるのではなく機能をとらえる
6 章 「人間拡張」 という妄想
機械を取り込んで人間の概念を広げる
終章 イノベーションの源泉を枯らさない社会へ
周りは意外と受け入れるし、代理人はやりがいを感じる
人間ウーバー
「選択と集中」 という考え方には、未来を予想できるという奢りがある それでは、予想できない未来を開拓することはできない
技術は使われることで改良される
世界にはサイボーグ化を趣味にしている人もいる
とにかく手を動かして試してみる
平時はブラブラしているが、問題発生時には周りを助ける
こういう存在が集団全体を強くするのでは?
どの分野でもイノベーションが求められるが、義務感で新しいことを考えるような風潮に違和感 モヤモヤした妄想を実行に移すには、思考を整理する必要
「何をしたいか」 「なぜやりたいか」 を明確に
やりたいこと (= クレーム) を 1 行で言い切る 言語化した思考に決着を付けるための最短パスを考える
クレームに早く決着が付けられれば、それだけ多くの考えを試せる
アイデアの源の妄想は 「自分のやりたいこと」
既知と既知の掛け合わせで未知のアイデアに
良いアイデアより、その場でウケるアイデアが出されがち
良いアイデアは個人プロセスが重要だが、それを集団でやろうとしている
集団での議論は個々のインプットを増やすことに向いている
「皆が知らなそうな話」 と 「なぜそれを面白いと思ったか」 を共有する会をしている
試行錯誤は神との対話
失敗が重要なのは、自分が取り組んでいる課題の構造が明らかになるから